ルーツの旅・遠路はるばる・・・

石原の地を離れて、約70年、お墓参りのためにご参拝されました。
お子様は3人、東京~名古屋にお住まいで、日光院にお参りされる
のも、本当に久しぶりの事でした。もちろん、私もお会いするのは
初めてのことでした。

先代住職、現住職、そして私の世代と、3代にわたるお付き合いは、
多くの檀家さんの中でも数少なくなっております。

明治の廃仏毀釈の時、日光院の山林が国に没収されました。
その山林を国を相手に裁判で取り戻すことができましたが、
そのことがきっかけで、残念なことに
日光院の住職の生命を脅かされるいう事件があり、
現代では到底考えられない時代を経験しました。

当時、日露戦争から帰ってきておられた、お父様は、
日本刀を持って、日光院の警護にあたられたとのお話しを伺いました。
ある檀家さんのお父様は、槍をもって門番をされたそうです。

多くの方々の懸命の努力で、但馬妙見が護持されたことを
改めて感じると共に、日本中でご活躍されている方々の
ルーツとして、本日のお話をしっかり後世に伝えなければと
決意を新たにしました。ご遠方、お参り頂き、ご先祖様も
さぞ、お喜びの事と思います。子孫が先祖を敬う気持ちが、
今日の繁栄の根になっていることを改めて感じると共に、
日光院を誇りに思っていただけるよう、私も精進しなければと思いました。

お帰りの前には、光順法印さんと、しばしお話しをされ、名残惜しくも帰途につかれました。 
 暑い一日で大変だったと思いますが、意義深い一日になられた事と思います。